夏の空をスイスイと飛ぶトンボ。
田んぼや池、公園などで見かけると、「もう夏なんだな」と感じる人も多いのではないでしょうか。
トンボは日本ではとても身近な昆虫ですが、実は種類によって大きさや色、飛び方、暮らしている場所などが大きく異なります。
今回は、そんなトンボの特徴や種類、生態、寿命、幼虫の生活などについて、切り絵図案と共に紹介します。
トンボってどんな昆虫?
トンボは、昆虫の中でも「トンボ目」に分類される昆虫です。
大きな特徴は、細長い体と大きな4枚の羽です。
トンボの羽は左右に2枚ずつあり、それぞれを別々に動かすことができます。そのため、前に進むだけでなく、急に方向を変えたり、空中で止まったように飛んだりすることもできます。
種類によっては、とても速く飛ぶトンボもいます。
また、トンボは大きな目も特徴のひとつです。頭の大部分を占めるほど大きな複眼を持っていて、広い範囲を見ることができます。
飛んでいる小さな昆虫を見つけるためにも、この優れた視覚が役立っていると考えられています。
トンボの種類
日本にはたくさんの種類のトンボが生息しています。
ここでは、身近な場所で見られる代表的なトンボを紹介します。
赤い体が美しい「アキアカネ」
アキアカネは、日本でよく知られている赤とんぼの仲間です。
夏の間は比較的涼しい場所で過ごし、秋になると平地へ移動してくることで知られています。
秋の田んぼや草むらを飛ぶ赤いトンボを見ると、「赤とんぼ」という言葉を思い出す人も多いでしょう。

身近な「シオカラトンボ」
シオカラトンボも、日本でよく見られる種類です。
オスは成熟すると青白い色になります。メスや未成熟な個体は黄色っぽい色をしていることがあります。
池や田んぼ、公園など、水辺の近くで見かける機会が多いトンボです。

大きな体が特徴の「オニヤンマ」
オニヤンマは、日本最大級のトンボとして有名です。
黒と黄色のしま模様が特徴で、大きな体と迫力のある姿から「鬼」という名前が付いています。
飛ぶ力も強く、森や川沿いなどを力強く飛んでいる姿を見ることがあります。

青い色が美しい「ギンヤンマ」
ギンヤンマは、鮮やかな緑色の体と青色の腹部が美しい大型のトンボです。
池や沼などで見られることが多く、長い距離を飛び続ける姿も観察できます。

トンボはどこで暮らしているの?
トンボは、水辺と深い関係があります。
トンボの幼虫は「ヤゴ」と呼ばれ、水の中で生活します。
そのため、卵を産む場所として池、沼、田んぼ、川などの水辺が重要になります。
ただし、成虫になると水辺だけで生活するわけではありません。
草むらや林、田んぼ、公園など、さまざまな場所を飛び回ります。
種類によって好む環境が違うため、トンボを観察するときは「どこにいたのか」に注目してみるのも面白いでしょう。
トンボの幼虫「ヤゴ」の生活
トンボは、卵からいきなり成虫になるわけではありません。
卵からかえった幼虫は「ヤゴ」と呼ばれ、水中で生活します。
ヤゴは成虫とは姿が大きく違い、羽もありません。
水の中で小さな生き物などを食べながら成長し、何度も脱皮を繰り返します。
そして十分に成長すると、水から出て植物などにつかまり、最後の脱皮をします。
その後、羽を広げて成虫のトンボになります。
水中で暮らしていたヤゴが、空を飛ぶトンボへと姿を変えるのは、とても不思議で魅力的ですね。
トンボの寿命はどのくらい?
「トンボは短命」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
しかし、トンボの一生は種類によってかなり違います。
成虫として空を飛んでいる期間だけを見ると短く感じますが、ヤゴとして水中で過ごす期間は種類によって長くなることがあります。
つまり、トンボの一生は「成虫になってから」だけではありません。
卵、ヤゴ、成虫というそれぞれの段階を合わせて考えることが大切です。
トンボは何を食べる?
トンボは肉食性の昆虫です。
成虫になると、飛んでいる小さな昆虫などを捕まえて食べます。
空中を飛びながら獲物を見つけ、素早く追いかけて捕まえることができます。
ヤゴも肉食性で、水中にいる小さな生き物などを食べます。
このように、トンボは幼虫のころから成虫になるまで、基本的にほかの小さな生き物を食べて成長していきます。
トンボが飛ぶ姿はなぜすごい?
トンボを観察していると、急に方向を変えたり、空中でピタッと止まったように見えたりすることがあります。
これは、4枚の羽を巧みに動かすことができるためです。
前後左右へ自由に移動するような飛び方ができる種類もいて、トンボの飛行能力は昆虫の中でも特に魅力的です。
公園などでトンボを見つけたら、飛び方にも注目してみてください。
「まっすぐ飛ぶ」「同じ場所を行ったり来たりする」「空中で止まる」など、種類によって違った行動を見ることができます。
トンボを観察するときのポイント
トンボを見つけたら、まずは少し離れたところから観察してみましょう。
近づきすぎると逃げてしまうことがあります。
おすすめなのは、トンボが止まりやすい場所をじっくり見ることです。
草の先や枝、地面などに止まっていることがあります。
また、季節によって見られる種類が変わるため、「いつ」「どこで」「どんな色のトンボを見つけたのか」を記録しておくと、観察日記としても楽しめます。
写真を撮って、あとから図鑑などで種類を調べるのもおすすめです。
トンボは自然を感じさせてくれる昆虫
トンボは、私たちの身近な場所で見られる昆虫です。
しかし、卵やヤゴの時代には水辺で暮らしているため、トンボが暮らせる環境を守ることは、水辺の自然を守ることにもつながります。
田んぼや池、川などにトンボが飛んでいると、「ここにはいろいろな生き物が暮らしているんだな」と感じることがあります。
赤とんぼやシオカラトンボ、オニヤンマ、ギンヤンマなど、それぞれに違った魅力があります。
トンボの切り絵図案

まとめ
今回は、トンボの特徴や種類、生態、寿命、ヤゴの生活について紹介しました。
トンボは、大きな目と4枚の羽を持ち、自由自在に空を飛ぶことができる魅力的な昆虫です。
成虫になる前はヤゴとして水中で暮らし、成長すると羽化して空を飛ぶようになります。
身近な公園や田んぼ、池などでも見つけることができるので、夏から秋にかけてトンボを見つけたら、ぜひじっくり観察してみてください。
「このトンボは何という種類かな?」と調べてみると、昆虫観察がもっと楽しくなるはずです。
身近にいる小さなトンボをきっかけに、自然の不思議を探してみるのも素敵ですね。魅力あふれるトンボをぜひ切り絵で!





















