土の中で暮らしている動物と聞いて、まず「もぐら」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
公園や畑などで、土がこんもり盛り上がった「モグラ塚」を見つけたことがある人もいるかもしれません。
しかし、もぐらは普段ほとんど地上に姿を見せません。そのため、「どんな顔をしているの?」「何を食べているの?」「どうやって土の中を進んでいるの?」など、意外と知らないことが多い動物です。
今回は、そんなもぐらの生態や特徴、食べ物、生活の様子、日本にいるモグラの種類について、切り絵図案と共に紹介します。
もぐらってどんな動物?
もぐらは、地中で生活することに適応した哺乳類です。
日本にもモグラの仲間が生息しており、代表的な種類の一つが「アズマモグラ」です。
アズマモグラは日本固有種で、本州中部以北を中心に、草地や農耕地、山林などに生息しています。地中では昆虫類やミミズ類などを食べて生活しています。
もぐらの体を見ると、普通のネズミとはかなり違った姿をしています。
特に目立つのが、大きくて幅の広い前足です。
この前足は、土を掘るためにとても重要な役割をしています。

もぐらの大きな前足は「土を掘るスコップ」
もぐらの最大の特徴といえば、やはり前足です。
幅の広い手のような前足には、土を掘るための力が備わっています。
もぐらは前足を上手に使いながら、地面の下にトンネルを掘って生活します。
トンネルは一本だけではなく、網の目のようにつながった坑道になっています。
資料によるとアズマモグラは大きな前足を使って地中に網の目のような坑道を作り、その中で生活しています。
普段私たちが地上から見ているのは、もぐらの生活のほんの一部分なのです。
もぐらの切り絵図案

もぐらは何を食べるの?
「もぐらは野菜や植物の根を食べる」と思っている人もいるかもしれません。
しかし、もぐらは主にミミズや昆虫などを食べる動物です。
地中に作ったトンネルの中に入り込んできたミミズや昆虫などを食べています。アズマモグラについても、ミミズや昆虫類などを主な食べ物とすることが知られています。
つまり、土の中にトンネルを掘ることは、単に移動するためだけではありません。
食べ物を見つけるための大切な場所にもなっているのです。
もぐらは地上に出てこないの?
もぐらは基本的に地中で生活しています。
そのため、野生のもぐらを実際に見たことがある人は、それほど多くないでしょう。
資料調べでも、アズマモグラは「地上に出ることはほぼない」とされています。
もぐらにとって、土の中は安全に生活できる大切な場所です。
地上を歩き回るよりも、自分で掘ったトンネルの中を移動するほうが、もぐらにとって暮らしやすい環境なのです。

「モグラ塚」の正体とは?
野原や畑などで、土が小さく盛り上がっている場所を見たことはありませんか?
それが「モグラ塚」と呼ばれるものです。
もぐらが地中を掘り進むと、掘り出された土が地表へ押し上げられることがあります。
その結果、地面の上に土の盛り上がりができるのです。
つまり、モグラ塚を見つけたら、
「この下をもぐらが通っているのかな?」
と想像することができます。
ただし、土が盛り上がっているからといって、必ずしも現在もぐらがその場所を利用しているとは限りません。
モグラ塚は、地中で暮らすもぐらの存在を知るための大切な手がかりなのです。
日本にはどんなモグラがいる?
日本には複数のモグラの仲間が生息しています。
代表的なものとして、アズマモグラやコウベモグラなどが知られています。
アズマモグラは東日本を中心に生息し、中国地方や四国にも分布が確認されています。
一方、コウベモグラは本州中部以南に分布する種類として知られています。森林総合研究所の資料でも、アズマモグラの分布について、本州中部以南ではコウベモグラが生息すると説明されています。
同じ「もぐら」でも、種類によって生息している地域が違うのです。
アズマモグラ

コウベモグラ

もぐらは目が見えないって本当?
もぐらについてよく聞くのが、
「もぐらは目が見えない」
という話です。
実際には、完全に目がないわけではありません。
ただし、地中で生活するもぐらは視覚に頼る必要があまりありません。
暗い土の中では、目よりも別の感覚を利用するほうが重要です。
トンネルの中を進みながら、周囲の状況を感じ取って生活しています。
長い年月をかけて地中生活に適応した結果、私たちが普段見る動物とは少し違った体つきになったのだと考えると、とても興味深いですね。
もぐらは意外と小さい動物
もぐらは大きな動物というイメージがあるかもしれませんが、実際にはそれほど大きくありません。
例えばアズマモグラの場合、体重は個体による差がありますが、50~130グラムほどとされています。
手のひらに乗るくらいの小さな体で、土の中を一生懸命掘り進んでいるのです。
ずんぐりとした体、大きな前足、短い鼻など、もぐらならではの姿には独特のかわいらしさがあります。
もぐらの寿命はどのくらい?
もぐらの寿命については、まだ分かっていないこともあります。
アズマモグラについては、野生では3年程度とされています。
もぐらは一生のほとんどを土の中で過ごすため、野生での詳しい生活については、まだ研究途中の部分もあります。
普段なかなか姿を見ることができないことも、もぐらの生態を調べる難しさにつながっています。
もぐらは自然の中でどんな役割をしている?
もぐらは、土の中で暮らす小さな動物ですが、自然の中では重要な存在です。
土の中を掘り進むことで、地面の下にトンネルが作られます。
そして、もぐらは地中にいる昆虫やミミズなどを食べています。
このように、もぐらも自然界の食物連鎖の一員として生活しています。
普段は姿が見えなくても、土の中ではさまざまな生き物が活動しています。
もぐらは、そんな「見えない世界」の存在を私たちに教えてくれる動物ともいえるでしょう。
まとめ|土の中で暮らす不思議な動物「もぐら」
今回は、もぐらの生態や特徴について紹介しました。
もぐらは、
・地中で生活する哺乳類
・大きくて幅の広い前足を持っている
・土の中にトンネルを掘って暮らしている
・ミミズや昆虫などを食べている
・地上に出ることはほとんどない
・地面に「モグラ塚」を作ることがある
・日本にもアズマモグラやコウベモグラなどが生息している
という、とても特徴的な動物です。
普段はなかなか姿を見ることができないもぐらですが、土の中では私たちの知らない世界が広がっています。
もし散歩や公園、野原などでモグラ塚を見つけたら、「この下でもぐらが暮らしているのかな?」と想像してみるのも楽しいですね。
小さな体で土を掘り進みながら暮らすもぐら。
知れば知るほど、不思議でかわいらしい動物です。そんなモグラを切り絵でも!



















